新東京周辺鉄道車両速報ブログ

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Y3274【JR武蔵野線】千ケヨM36編成が廃車

2018年8月24日、武蔵野線向け205系5000番台の千ケヨM36編成が、廃車・海外譲渡のため、所属している京葉車両センター(新習志野駅)から総合車両製作所新津事業所(新津駅)まで配給された。牽引はEF64-1031。

今回廃車されたのは以下の8両

1号車 クハ205-103 1989年10月20日新製(川重)
2号車 モハ205-5071 1989年10月20日新製(川重)
3号車 モハ204-5071 1989年10月20日新製(川重)
4号車 サハ205-218 1990年9月11日新製(川重)
5号車 サハ205-219 1990年9月11日新製(川重)
6号車 モハ205-5072 1990年9月11日新製(川重)
7号車 モハ204-5072 1990年9月11日新製(川重)
8号車 クハ204-103 1989年10月20日新製(川重)

補足情報

武蔵野線向け205系0・5000番台の撤退は、予定全42編成中5編成目。

今回廃車となった千ケヨM36編成は、8両全てが山手線に配置されたことのない車両で構成されている。

クハ205/204-103は、モハ205/204-276・277を組み込んだ6両編成で落成し、新製配置は南武線(中原電車区)だった。1993年4月10日ダイヤ改正で、中央線快速電車、中央・総武線横浜線で配置数増加が実施されるのに伴い、京浜東北根岸線(旧・浦和電車区)と南武線に209系電車を投入し、玉突き転配で各路線での配置数増加分を確保した。この時、横浜線ATC線区であることから、ATS線区向けに製造されたクハ205-103以下6連(当時、東ナハ7編成)は転用できず、ATC線区である京浜東北根岸線の東ウラ5編成(当時、クハ205-136以下10連)の中間車4両(モハ205/204-368、サハ205-218・219)を組み込んだ10両編成でATS線区の中央・総武線へ転用された。

10両編成となって中央・総武線(三鷹電車区)で運用された後、E231系電車の導入によって置き換えられると、編成を組み替えずに京葉線(京葉電車区)へ転用された。E231系電車の導入によって置き換えられた205系電車で唯一、編成組み換えを伴わずに転用された編成である(このため、この転用は大転配と無関係とする資料も存在している)。

2007年1月21日、川越線内で発生した踏切事故で、埼京・川越線(川越車両センター)所属の205系電車が損傷し、モハ205-386号、モハ204-388号が事故廃車になった。この補填として、中央線快速電車(豊田車両センター)へのE233系0番台の導入によって置き換えられ、廃車となる予定だった201系電車10両を201系電車運用線区である京葉線(京葉車両センター)へ転用し、同線の205系電車から電動車を抜き取ることになり、当時千ケヨ21編成だったこの編成が選ばれた。事故廃車になったモハ204-388号が電動発電機(MG)搭載車のため、同じくMG搭載車だったモハ205/204-277が埼京・川越線へ転用され、宮ハエ24編成に組み込まれた。残る8両は京葉車両センター所属の保留車となり、大宮総合車両センター東大宮センターに疎開留置された。

2009年3月14日ダイヤ改正では、横浜線(鎌倉車両センター)で増発が実施されることになり、8両編成1本が追加配置されることになった。横浜線ATC線区のため、同じくATC線区である山手線(旧・品川電車区)が新製配置である、武蔵野線の千ケヨM66編成(クハ205-15以下8連)を保留車となっている付随車と組み換えて転用することになり、この穴埋めで編成単位で保留車になっていた千ケヨ21編成のうち8両が武蔵野線へ転用されることになった。転用にあたっては、電動車が4両しかないためVVVFインバータ制御(5000番台)へ改造されることになり、モハ204-368はMG非搭載車であったためMGの搭載も実施された。これにより、3年ぶりに組成された205系5000番台の第36編成・千ケヨM36編成が誕生した。これ以降、新たに205系5000番台が組成されることはなく、この編成が最後に5000番台に改造された車両になった。また、唯一の長野総合車両センターで改造された205系5000番台でもある。武蔵野線転用後は、2014年に行先表示機がLED表示機に改造された。

この編成は2018年8月21日の925E(府中本町発 新習志野行)が最後の営業運転となった。

この編成は2008年12月5日に改造されてから、武蔵野線では約9年8ヶ月間使用された。8両とも2002年3月16日に旧京葉電車区に配置されており、京葉車両センターでは最古参の車両だった。

今後は、インドネシアのPT.Kereta Commuter Indonesiaへ譲渡される。武蔵野線からは33~40両目となり、JR東日本205系電車としては通算509~516両目(埼京・川越線180両、横浜線176両、南武線120両、武蔵野線40両)となる。4号車車両のサハ205-218号については、元横クラH19編成の4号車だったモハ205-218号(横浜線)と番号重複が発生する。これは、インドネシアでは、クハ、モハ、サハといった日本語表記を除去するためである。

武蔵野線向け205系0・5000番台のインドネシア譲渡に当たっては、京葉車両センターで前面行先表示機と編成番号札を模した特別装飾を施している。今回は5編成目の譲渡となったが、この編成が譲渡対象となった42編成で唯一の元京葉線車両であるため、この編成が京葉線時代に使用した編成番号札と、1990年3月10日の京葉線全線開業から2002年12月1日ダイヤ改正で廃止されるまで運転された「マリンドリーム」の種別表示をイメージした装飾となった。行先表示はBukit Duri(ブキットドゥリ)だった。

【廃車車両の車歴】
1~3・8号車:中原→三鷹(1993-02-17)→京葉(2002-03-16)
4~7号車:浦和→三鷹(1993-02-17)→京葉(2002-03-16)

追記

この記事はYahoo!ブログから移行したものです(作業日:2019/09/04、作業コード:5-4095-8000-3041-5)

今後の掲載予定

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