2021年11月2日、田園都市線向け8500系電車東武線乗入対応車の長津田8622Fが、廃車のため、所属している長津田検車区から長津田車両工場(東急テクノシステム長津田工場)まで自力回送した。
今回廃車されたのは以下の10両
1号車 | デハ8622 | 1976年12月18日新製(東急) |
2号車 | デハ8728 | 1976年12月18日新製(東急) |
3号車 | サハ8942 | 1981年2月3日新製(東急) |
4号車 | デハ8884 | 1984年10月2日新製(東急) |
5号車 | デハ8776 | 1984年10月2日新製(東急) |
6号車 | デハ8850 | 1982年11月10日新製(東急) |
7号車 | デハ8750 | 1982年11月10日新製(東急) |
8号車 | サハ8958 | 1982年11月10日新製(東急) |
9号車 | デハ8851 | 1982年11月10日新製(東急) |
10号車 | デハ8522 | 1976年12月18日新製(東急) |
補足情報
2020系電車導入に伴う田園都市線向け8500系電車の撤退は、予定全24編成中21編成目。
8622Fは、1977年4月7日の新玉川線(現・田園都市線)渋谷駅-二子玉川園駅(現・二子玉川駅)間開業用として6両編成で導入された8次車編成である。この時8次車として新造されたのはデハ8622号・デハ8728号・デハ8522号の3両だけで、残る3両には8000系のクハ8038号(付随車代用)・デハ8219号・デハ8138号を組み込んでいた。落成当初は暫定的に東横線で運用され、新玉川線開業に合わせて同線所属に変更となった。その後のダイヤ改正で田園都市線との直通列車が運転されるようになって以降は同線での営業運転にも充当された(新玉川線が田園都市線に編入されたのは2000年8月6日)。
この編成は何度か編成組換が実施されている。最初の組み換えは1981年に実施された。東横線へ3号車のクハ8038号が転出することになったため、差し替え用として12-2次車のサハ8942号を組み込んだ。1982年秋には輸送力増強のため田園都市・新玉川線に残存していた全ての6両編成を8両編成化することになり、これと同時期に中間に組み込んでいた8000系が東横線へ転出することになったため、8両編成化用として新造された14-1次車のデハ8850号とサハ8958号、8000系差し替え用として新造された14-2次車のデハ8750号とデハ8851号の計4両を同時に連結した。1984年には輸送力増強のため10両編成化が実施され、16-1次車として新造さりたデハ8884号・デハ8776号を組み込んだ。10両編成を組成して以降は約37年間に亘って編成組換はせずに運用されていた。
今回2020系の導入により置き換えられる形で運用から撤退した。両先頭車のデハ8622号・デハ8522号は東急電鉄が一般向けに売り出しており、車体全体もしくは一部が個人もしくは東急電鉄と無関係の団体によって保存される可能性がある。中間車8両は解体されることが予想される。
今後の掲載予定
今後の掲載予定は、サブブログ『新東京周辺鉄道車両速報ブログ管理委員会』に記載しております。