2019年4月9日、田園都市線向け8500系電車東武線乗入対応車の長津田8620Fが、廃車・解体のため、所属している長津田検車区から長津田車両工場(東急テクノシステム長津田工場)まで自力回送した。
今回廃車されたのは以下の10両
1号車 | デハ8620 | 1976年10月23日新製(東急) |
2号車 | デハ8791 | 1986年7月26日新製(東急) |
3号車 | サハ8937 | 1980年2月5日新製(東急) |
4号車 | デハ8896 | 1986年7月18日新製(東急) |
5号車 | デハ8792 | 1986年7月18日新製(東急) |
6号車 | デハ8895 | 1986年7月26日新製(東急) |
7号車 | デハ8782 | 1986年1月18日新製(東急) |
8号車 | サハ8956 | 1982年10月28日新製(東急) |
9号車 | デハ0812 | 1988年3月1日新製(東急) |
10号車 | デハ8520 | 1976年10月23日新製(東急) |
補足情報
2020系電車導入に伴う田園都市線向け8500系電車の撤退は、予定全24編成中1編成目。
8620Fは、1977年4月7日の新玉川線渋谷駅-二子玉川駅間(現・田園都市線)開業用として6両編成で導入された編成である。この時8次車として新製されたのはデハ8620号・デハ8520号の両先頭車と中間車(2号車)のデハ8726号だけで、残る3両は8000系のクハ8036号(付随車代用)、デハ8218号、デハ8136号を組み込んでいた。落成当初は暫定的に東横線で運用され、新玉川線開業に合わせて同線所属に変更となった。その後のダイヤ改正で田園都市線との直通列車が運転されるようになって以降は同線での営業運転にも充当された(新玉川線が田園都市線に編入されたのは2000年8月6日)。
この編成は何度か編成組換が実施されている。最初の組み換えは1980年2月に実施された。東横線へ3号車のクハ8036号が転出することになったため、差し替え用として11-1次車のサハ8938号を組み込んだ。2度目の組み換えは、田園都市・新玉川線の輸送力増強を実施するための8両編成化に伴って実施され、14-1次車のデハ8848号・サハ8956号が1982年10月に組み込まれた。8両編成で運用された期間は短く、1983年1月22日ダイヤ改正で10両編成での運転が始まると同時に14-2次車のデハ8857号・デハ8755号が組み込まれた。
10両編成組成後も引き続き8000系は2両組み込まれていたが、どちらも東横線の8両編成化用に転属することとなり、17-2次車でデハ8782号、19-2次車でデハ0812号を組み込んで、1988年3月1日に8500系で統一された。8620Fは、最後まで8000系が混結されていた8500系編成であった。2003年3月19日に営団(現・東京メトロ)半蔵門線を介した東武線との相互直通運転が開始された時には、当初から直通運転に対応した。
2002年度から従来車両の置き換え用として田園都市線に5000系電車が導入された際には、8620F自体は早い段階での置き換え対象から外されたが、置き換え対象となった編成に組み込まれていた経年の浅い中間車との差し替えが実施されて、2003年度にデハ8726号・デハ8857号・デハ8755号・デハ8848号が廃車となった。代わりに組み込まれたのは、元8601Fのデハ8895号・デハ8791号と、元8602Fのデハ8896号・デハ8792号(4両とも18次車)であった。その後は、田園都市線への5000系電車の編成単位での導入が2009年度限りで打ち切りとなったため、当初予定より長く運用されることになった。
この編成は2019年4月9日の017-101(押上発 各停 中央林間行/長津田駅で車両交換)が最後の営業運転となった。当日のダイヤ乱れに伴う突発的な運用変更により、当初充当されていた午前中のみの運用から終日運用へ変更されてしまったため、長津田駅で長津田5105Fとの車両交換を実施して長津田検車区に入区し、営業運転を終了した。
今後は千葉県内の施設で解体される可能性が濃厚となっている。
※本日(2019年4月12日)は、2回投稿いたしました。
追記
この記事はYahoo!ブログから移行したものです(作業日:2019/09/03、作業コード:5-3545-1010-0020-8)
今後の掲載予定
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