2020年5月22日、田園都市線向け8500系電車東武線乗入対応車の長津田8626Fが、廃車・解体のため、所属している長津田検車区から長津田車両工場(東急テクノシステム長津田工場)まで自力回送した。
今回廃車されたのは以下の10両
1号車 | デハ8626 | 1976年12月30日新製(東急) |
2号車 | デハ8732 | 1976年12月30日新製(東急) |
3号車 | サハ8946 | 1981年3月14日新製(東急) |
4号車 | デハ8861 | 1983年1月22日新製(東急) |
5号車 | デハ8759 | 1983年1月22日新製(東急) |
6号車 | デハ8843 | 1982年1月20日新製(東急) |
7号車 | デハ0709 | 1987年3月27日新製(東急) |
8号車 | サハ8922 | 1979年8月12日新製(東急) |
9号車 | デハ8870 | 1983年9月9日新製(東急) |
10号車 | デハ8526 | 1976年12月30日新製(東急) |
補足情報
2020系電車導入に伴う田園都市線向け8500系電車の撤退は、予定全24編成中9編成目。
8626Fは、1977年4月7日の新玉川線(現・田園都市線)渋谷駅-二子玉川園駅(現・二子玉川駅)間開業用として6両編成で導入された編成である。この時8次車として新製されたのはデハ8626号・デハ8732号・デハ8526号の3両だけで、残る3両には8000系のクハ8042号(付随車代用)、デハ8221号、デハ8142号を組み込んでいた。落成当初は暫定的に東横線で運用され、新玉川線開業に合わせて同線所属に変更となった。新玉川線開業時点で最も新しい編成であったことから、開業時には祝賀列車に充当されたが、中間に新車ではない3両の8000系を組み込んでいることが問題視されたため、新玉川線開業の前後には、一時的に8000系3両を8616Fに組み込まれていた8500系中間車3両(サハ8916・デハ8816・デハ8722)と差し替えることで、新車の8500系に統一していた。その後のダイヤ改正で田園都市線との直通列車が運転されるようになって以降は同線での営業運転にも充当された(新玉川線が田園都市線に編入されたのは2000年8月6日)。
この編成は何度か編成組換が実施されている。最初の組み換えは1981年に実施された。東横線へ3号車のクハ8042号が転出することになったため、差し替え用として12-2次車のサハ8946号を組み込んだ。同年末には輸送力増強のため8両編成化が実施されることになり、13次車として新造されたデハ8843号と、8605Fに組み込まれていたサハ8922号(同編成の付随車に搭載されていたSIVには初期型と改良型が混在していたため、同じ状況となっていた8610Fに新造の改良型SIV搭載車(サハ8951号)を組み込んで捻出された初期型SIVのサハ8910号と交換される形で捻出された)を組み込んだ。その後、1983年1月22日ダイヤ改正から10両編成の運転が開始されることに対応するため、14-2次車のデハ8861号とデハ8759号を組み込んだ。10両編成組成後も8000系のデハ8142号・デハ8221号は引き続き組み込まれていたが、デハ8221号は東横線(8013F)の7両編成化用として15次車のデハ8870号に、デハ8142号は東横線(8025F)の8両編成化として18-2次車のデハ0709号にそれぞれ差し替えられ、10両全てが8500系に統一された。2002年度から従来車両の置き換え用として田園都市線に5000系電車が導入された際には、8626Fは早い段階での置き換え対象から外され、その後田園都市線への5000系電車の編成単位での導入が2009年度限りで打ち切りとなったため、結果的に当初予定より長く運用されることになった。
この編成は2020年5月18日の027-182(中央林間発 各停 長津田行)が最後の営業運転となった。
今後の掲載予定
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