新東京周辺鉄道車両速報ブログ

東京周辺の電車の新製・転属・廃車などに関する情報をまとめるブログです。

Y0401【東急池上線・多摩川線】雪が谷7915Fが廃車

2010年8月8日、池上線・東急多摩川線向け7700系電車の雪が谷7915Fが、廃車・解体のため、所属している雪が谷検車区から長津田車両工場(東急テクノシステム長津田工場)まで自力回送した。保安機器の関係で、電気検測車と連結した状態での回送となった。

今回廃車されたのは以下の3両

1号車 クハ7915 1964年11月1日新製(東急)
2号車 デハ7815 1964年5月25日新製(東急)
3号車 デハ7715 1964年3月10日新製(東急)

補足情報

池上線・東急多摩川線向け7700系電車の廃車は、1編成目。

7700系電車は、初代7000系電車を大規模に改造して4両編成14本、計56両が目蒲線用に用意された形式だった。しかし、池上線のワンマン運転化に伴って1995年から1996年にかけて7912F~7914Fが3両編成に短縮した上で目蒲線から転出したことに伴い、付随車3両が余剰となったことから、この3両を改造した上で組成されたのがこの7915Fだった。元7912Fのサハ7962号を改造したデハ7815号が1995年2月10日付で先行的に竣工し、まだ目蒲線所属だった7912Fに組み込まれた。この車両はIGBT-VVVFの試験車の位置付けであった。7912Fが目蒲線から池上線へ転属した後は、暫定的に7902Fに組み込まれていた。

7913Fと7914Fに組み込まれていたサハ7963号・サハ7964号は、1000系に似た前面構造と運転台を取り付けて先頭車化改造工事を実施し、サハ7964号には合わせて再電装化改造を実施してクハ7915号・デハ7715号に改番された。これに先述したデハ7815号を組み込むことで、7915Fは組成された。東急電鉄で引退した中古車両が先頭車化改造を実施して地方鉄道に譲渡される事例は多いが、東急で継続使用するために先頭車化改造した事例は珍しいことだった。

しかし、7700系で唯一の先頭車化改造車であることと、制御装置の試作車であるが故の故障の多さが災いし、今回廃車されることになった。2000年の目蒲線再編時に編成単位で3編成が、東急多摩川線用(池上線用と共通運用化)として残留する9編成も3両編成に短縮されたことに伴う余剰車8両も2001年度から2002年度にかけて順次除籍されているが、老朽化を理由とした廃車は初めての発生となった。

追記

この記事はYahoo!ブログから移行したものです(作業日:2019/12/05、作業コード:2-0085-2020-2022-8)

今後の掲載予定

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