2023年10月16日~17日、東上線向け9000系電車0番台(9000型電車)の森林公園9101Fが、廃車のため、所属している森林公園検修区から、渡瀬北留置線(資材管理センター北館林解体所)まで回送された。東武鉄道線内は自力回送、秩父鉄道線内は電気機関車牽引による甲種輸送だった。
今回廃車されたのは以下の10両
10号車 | クハ9101 | 1981年12月2日新製(東急) |
9号車 | モハ9201 | 1981年12月2日新製(東急) |
8号車 | モハ9301 | 1981年12月2日新製(東急) |
7号車 | サハ9401 | 1981年12月2日新製(東急) |
6号車 | モハ9501 | 1981年12月2日新製(富士) |
5号車 | モハ9601 | 1981年12月2日新製(富士) |
4号車 | サハ9701 | 1981年12月2日新製(アルナ) |
3号車 | モハ9801 | 1981年12月2日新製(アルナ) |
2号車 | モハ9901 | 1981年12月2日新製(アルナ) |
1号車 | クハ9001 | 1981年12月2日新製(アルナ) |
補足情報
今回廃車になった9101Fは、1981年に落成した9000系の試作車編成である。地下鉄有楽町線との相互直通運転用として開発され、東武鉄道で初めて軽量スタンレス車体を採用するなど、9000系以降に開発された10000系などの設計のベースとなった。1987年から東上線と地下鉄有楽町線の相互直通運転が開始されたことに伴って地下鉄直通運用への充当が開始された。1987年から落成した量産車では当編成と異なる制御装置を採用していたため、1997年に量産車と同じ機器に換装されている。2008年の東京メトロ副都心線開業に伴い、東上線系統の地下鉄直通対応車は全て副都心線直通に対応させることになったが、当編成は扉の配置が異なるなど、量産車との相違点が多かったため、副都心線直通対応は見送られた。副都心線開業後も有楽町線だけに直通する運用には充当される場合があったが、有楽町線にホームドアが設置されることになったため、2010年に地下鉄直通運用から完全に撤退した。9000系の量産車は副都心線直通対応工事と同時に車体にもリニューアル工事相当の改修を実施していたが、9101Fは最後までリニューアル工事も実施されなかった。
9101Fの撤退に伴う代替の車両は現時点で投入されていないが、2021年6月を最後に故障のため運用を離脱した状態が続いており、もはや予備車として数えられない状況が続いていたため、特に問題はないとみられる。
※本日(2023年10月21日)は、2回投稿します。
今後の掲載予定
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