2022年7月28日、半蔵門線向け8000系電車の鷺沼第12編成(8112F)が、廃車・解体のため、所属している鷺沼検車区から渡瀬北留置線(東武鉄道資材管理センター北館林解体所)まで自力回送した。
今回廃車されたのは以下の10両
1号車 | CT1 | 8112 | 1987年9月30日新製(川重) |
2号車 | M1 | 8212 | 1987年9月30日新製(川重) |
3号車 | T3 | 8312 | 1987年9月30日新製(川重) |
4号車 | M1 | 8412 | 1987年9月30日新製(川重) |
5号車 | Mc2 | 8512 | 1987年9月30日新製(川重) |
6号車 | Tc1 | 8612 | 1987年9月30日新製(川重) |
7号車 | T2 | 8712 | 1987年9月30日新製(川重) |
8号車 | M1 | 8812 | 1987年9月30日新製(川重) |
9号車 | M2 | 8912 | 1987年9月30日新製(川重) |
10号車 | CT2 | 8012 | 1987年9月30日新製(川重) |
補足情報
半蔵門線向け8000系電車の廃車は、予定全19編成中6編成目。
今回廃車されたのは8112Fで、1987年に東西線へ暫定的に配置された後で1988年に半蔵門線へ転属した3編成のうちの1本だった。
1987年当時、東西線は7両編成と10両編成が混在していたが、輸送力増強のために10両編成の比率を高めることになった。しかし、1964年の東西線開業当初から使用されていた5000系は1次車の落成から既に23年が経過し古い設計の電車であったことや、銀座線01系をベースとした東西線向けの新型車両(05系)の設計作業が進んでいたという背景から5000系の増備は行われず、代わりに本来は半蔵門線向けの車両である8000系を、東西線の新型車両が完成するまで暫定的に運用することになった。東西線所属の車両は、1981年の5000系7次車落成と元千代田線所属車47両の転入以降は10両編成28本(うち1本は5両+5両)と7両編成20本という体制になっていたが、8000系の導入後に5000系の一部編成を組み替えたことにより、1987年末の時点では10両編成38本(うち4本は5両+5両)と7両編成10本という体制になった。
東西線に暫定的に配置された3編成は8000系電車は、東西線で初めての冷房準備車として登場した後、東西線在籍中に冷房化改造が実施されて東西線で初めての冷房車となった。その後、05系1次車に置き換えられる形で1988年に東西線の運用から撤退した後、半蔵門線転用改造工事を実施した上で、1989年1月26日の半蔵門線半蔵門-三越前間延伸開業に合わせて半蔵門線に転属した(1988年12月1日付)。
半蔵門線へ転属後は当初から半蔵門線に配置されていた編成と共通運用とされた。8112FのB修工事は2013年1月19日に新木場カーリニューアルで施工された。施工順は14編成目で、後期施工グループに当たる。種別・行先表示機はフルカラー表示対応のものに交換されており、8000系のフルカラー表示対応車からは初めての廃車発生となった。
今後の掲載予定
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